■ 2006.08.15号 ■ あかぼこ山 39号 1. 診療報酬改定の余波 今年の7月、医療機関に対する診療報酬改定が施行されました。これは介護保険の療養型病床群の漸減廃止、医療型療養病床の10万ベッド削減などの医療給付の削減という国の方針に則したものです。これらは特に入院病棟をもつ病院等の経営に対し大きな影響を与え、リハビリ部門の整理・縮小や入院患者の退院促進(追い出し?)、入院経費への大幅な転嫁など苦渋に満ちた対応に迫られた医療機関も多く、中には病院経営に見切りをつけて廃院するところまで出てきているとのことです。もちろん医療への依存度の高い高齢者にとっても大変な影響が出てきていることは報道等でも伝えられているところです。 今回の改定を象徴的に示しているものに、新たに導入された「医療区分」があります。医療区分とは、患者を疾患、状態、医療処置の内容から3つに区分したものですが(概要は下表のような内容になっています。)、今回の改定では医療区分3及び2に該当しない患者の治療に対する診療報酬を大幅に削減し、事実上病院が入院治療を行えないようになっています。そのため、現在入院中の方でも例えばリハビリが30日を越えると「退院して介護保険を利用してください。」となってしまいます。先日、当施設でも次のような事例がありました。帯状疱疹が顔に発症し、状況から皮膚科の医師が「病院治療が必要」と判断したため、病院に入院加療を依頼しました。ところが医療区分が2に相当しない上に治療薬の単価が高く、入院は受けかねると回答を受けてしまいました。結局施設内で点滴対応を行うことになりましたが、今後はこのような事例の増加は避けられないものと考えなければならないようです。 従来、特別養護老人ホームの医療体制は虚弱な高齢者の日常の健康管理および初期医療を主眼とし、例えば今回のような専門医が入院を必要と判断したような事例に対応する機能は想定されていませんでした。従って殆どの施設では医師は非常勤、看護師(准看護師)による日勤帯だけの体制になっています。この4月より「重度化対応加算」として、夜間でも医療的な対応が可能な体制があれば一定の評価はされるようになりましたが、内容的には入所者への治療の常態化(例えば看護職員による夜勤体制)を想定しているものではありません。ましてや器具・設備面では、福祉用具がありバリアフリーになっているというだけの介護施設であり、非常勤の医師や一定の看護職員は配置されてはいますが、治療という面では極めて脆弱なのが現状です。また、国は今回の改定で「医療区分1」の方の受け皿に、削減対象の病床を老人保健施設への転換を促進し、そこに充てることを想定しています。しかし特別養護老人ホームに入所している方が老人保健施設を利用することは制度的に不可能です。(そもそも現状の老人保健施設自体が治療を行う施設ではありません。)つまりは今後入院治療を断られる方々がかなりの数で出てくるという現実だけが突然現れて、有無をも言わさぬ形でそこへの対応を迫られるという結果になったという事です。(仮にも施設はまだ介護、看護の職員がいてそれなりの体制がありますが、在宅の方々はどうなるのでしょうか。入院治療を断られた方に「どうにかして!」と迫られた在宅ケアマネージャーはどうすればいいのでしょうか。) 特別養護老人ホームも、医療区分1に相当する方への受け皿的機能(例えば24時間対応の医療体制)が無ければ「介護施設として不適格。」とい評価を受けるような日も意外と近いのかもしれません。
【医療区分3】 (疾患・状態)
スモン・医療及び看護師による24時間体制での監視、管理を要する状態。 (医療処置) 中心静脈栄養・24時間持続点滴・レスピューター使用・ドレーン方・胸腹腔洗浄・発熱を伴う場合の気管切開、 気管内挿管のケア・酸素療法・感染隔離室におけるケア 【医療区分2】 (疾患・状態) ・ 筋ジストロフィー・多発性硬化症・筋萎縮性側索硬化症・パーキンソン病関連疾患・その他神経難病(スモンを除く)・神経難病以外の難病・脊髄損傷・肺気腫・慢性閉塞性肺疾患・疼痛コントロールが必要な悪性腫瘍・肺炎・尿路感染症・創感染・リハビリが必要な疾患が発症してから30日以内・脱水・体内出血・頻回の嘔吐・褥瘡・うっ血性潰瘍・せん妄の兆候・うつ状態・暴行が毎日見られる状態 (医療処置) 透析・発熱または嘔吐を伴う場合の経管栄養・喀痰吸引・気管切開・気管内挿管のケア・血糖チェック・皮膚の潰瘍のケア・手術創のケア・創傷処置・足のケア 【医療区分1】 医療区分2・3に該当しない者 ※ 上記「疾患・状態」及び「医療処置」には、それぞれ詳細な定義があり、これに該当する場合に限り、医療区分2または3に該当することになります。
2. 施設の風景 @ 鱒釣り
6月6日(火)に奥多摩フィッシングセンターで「鱒釣り」を行いました。清流と緑の中で過ごす初夏のひと時は、日頃施設の中ばかりの生活のお客様にとって格別のようでした。生簀に糸を垂らせてじっと浮の動きに目を凝らします。チョンチョンと動いた所で竿を上げるとだいたい空振り。その次のググ〜で合わせます。合わせることが出来なくても心配御無用、そのまま鱒が針を飲み込んでしまってからでも、針には返しがついていないので大丈夫。釣り上げるときの手ごたえを皆さんに味わって頂きました。釣った鱒はその場で唐揚にして皆さんのお腹に収まってメデタシメデタシ。 A 夏の交流会
7月2日(日)に月例行事の「夏の交流会」が行われました。当日は天候にも恵まれて、ご家族・地域の方々約140名様にお越し頂き、盛況のうちに行うことが出来ました。恒例のビアホールでは、バイキングと飲み物を交え、笑い声の絶えない楽しい時間を過ごして頂けたようです。食堂に入りきれない方々には廊下に席を作ってご利用いただきましたが、なにしろ手狭のためご不自由をおかけいたしました。1階の「お祭り広場」では輪投げやダーツなどのゲーム、金魚すくいに子供たちばかりでなく親子さん達も加わり、賑やかな輪が出来ていました。ここで種明かしを一つ。金魚をすくう丸い紙を張った用具を「ポイ」と言います。実はこのポイには紙の厚さにより、例えば「競技用」の超薄のものから極厚のものまで数種類あります。今回はその極厚(4号)を使用したため、400匹用意した金魚はあっという間にゲットされてしまいました。「うわ〜、うまい、すごい!」と子ども達に面目をほどこしていたお父さん、お母さん。その気で縁日の金魚すくいに立ち向かうとひどい目に会いますからご注意を。
3. 施設からのお知らせ @ 平成17年度法人、施設財務状況 社会福祉法人長淵福祉会並びに特別養護老人ホームカントリービラ青梅における平成17年度の財務状況の概要を下記のとおり御知らせ致します。
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