■ 2004.11.01号 ■ あかぼこ山 31号
1 在宅介護教室より 「お年寄りにみられる排泄障害A」(2004年10月31日在宅介護教室より) 便秘 1.便秘の種類 便は食べ物のカスや水分、大腸菌などの細菌類で構成されており、健康上、適度な量と硬さで、黄褐色の便を1日に1〜2回排泄することが望ましいとされています。但し、排泄のリズムは個人差があるため、2、3日に1回でも、適度な量があり、不快感がなければ便秘とは言いません。反対に、毎日排便があっても食事量に対して便の量が少なく、軽い腹痛や不快感を伴う場合は便秘ということが出来ます。便秘の種類には主に次のようなものがあります。 1)急性便秘 急な環境の変化、水分不足や生活のリズムの変化、ストレスなどにより生じます。一過性で、原因が取り除かれる、新しい環境になる等で解消されます。 2)症候性便秘(器質性便秘) 腸管や腸管以外の病気が原因となりおこります。他の症状を伴うことが多く、例えば腸閉塞、空に視聴海洋、虫垂炎などでは強い腹痛を伴います。 3)慢性便秘 (機能性便秘 :腸の働きが弱いために生じる。) A)弛緩性便秘 :腸管の中での内容物の移送が遅れるため、腸管内で水分吸収が過剰となり、太くて硬い便になってしまう。 B)直腸性便秘 :便意が発生したときに、常習的に便意を抑制することが誘因となり、硬くて兎糞状の小さい便になる。 C)痙攣性便秘 :ストレスや自律神経のバランスがくずれ、腸の動きが細かく角になるため、直腸の内容物の移動が遅れ、水分吸収が過剰になり生じる。 2.高齢者の便秘 概して加齢に伴い便秘症状(特に弛緩性便秘)に苦しむ方が多くなります。その原因として、加齢による直接的な身体機能の低下や、運動不足、咀嚼機能の低下による食物繊維不足など、身体機能の低下や疾患の発症に伴い発生する生活状態の変化などが原因となっています。 1)基本的対応 高齢者の場合、便秘症状を引き起こしている他の原因疾患の可能性や、心疾患等他の疾患とのかかわりもあるため、単純に下剤の使用を前提とした対応をとらず、必ず医師の診察、診断のもとに対応をするようにします。それを前提に以下の項目があります。 ・ 便意が生じたら、我慢せずにトイレで排便をする習慣を持つ。(便意は数分で消失してしまうため。)
・ 根菜類や果物など繊維の多い食物を多く摂る。(腸の運動を強める。) ・ 神経質にならず、適度な運動に心がけ、気分転換を図る。(排泄に関わる神経の作用を正常に保つ) ・
下剤は、医師の指示のもとに必要最小限度にとどめる。(乱用は厳禁。長期に連続して服用する ことにより、効果が薄れるものもある。) ・
寝たきりの方などには、便意や尿意を訴えることが出来ないので、まめにおむつ交換をして体を動かしたり、おむつ交換時に腹部マッサージや肛門部のマッサージを行う。 3)注意すべき点 @
他の疾患の発症有無のシグナルともなるので、習慣として便の観察を行うことが大切(色、性状〔太さや軟らかさなど〕、回数) A
抗精神病薬を常用している方などは特に副作用として便秘になりやすいので注意が必要。 B
痴呆症状のつよい方は、便意や腹痛、不快感などを訴えることが出来ないので、介護者の毎日の観察と記録が重要になります。個人の排泄パターンを把握することは、排泄介護上でも重要なポイントとなります。 C 緊急対応が必要な場合 (症候性便秘) 腸閉塞や十二指腸潰瘍、虫垂炎など腸管や腸管外の他の疾患が原因となり便秘を引き起こしている場合があります。強い腹痛や発熱などを伴っていることが多いが、高齢者の場合無症状や無自覚な場合もあります。嘔吐が生じたり、便秘が著しくなったりした場合には自己判断を避け、医師に相談します。 下痢 水分がふつうの便よりもはるかに多く、液状に近い状態(約85%が水分)になると下痢という。食べ物の消化と吸収は、小腸で行われ、水分は大腸で吸収されるが、その過程で異常が起きたときに下痢が起こります。 下痢は、ふつう急性下痢と慢性下痢とにわけられるが、この両者は原因も対処法もまったく異なっています。急性下痢は激しいときには1日に10数回も水瀉便が出ることがあり、体の水分が不足し、脱水症を生じさせる危険性をはらみます。また脳貧血などのため重篤な状態を引き起こす場合もなります。 急性下痢はウイルスの感染性と非感染性に分類されます。慢性下痢は1日に1、2回の軟便があるという程度のものもあれば、ちょっとしたことで下痢を起こすというものもあります。また、下痢をしなくても、腹が鳴る、腹がはる、ガスが多い、年中便意を感じるということもあります。その他過敏性大腸炎(下痢と便秘を繰り返す様な症状)があります。 1)高齢者ゆえの特性 @
A
免疫力低下による感染 B
痴呆症状などによる認知力低下のための衛生観念の低下 C
食物アレルギー 2)基本的対応 (慢性下痢) ・
ストレスや疲れ、暴飲、暴食その他、原因となる要素を日常生活の観察から推定し、これを取り除く。 ・ 食生活、生活習慣を再点検する。 (急性下痢) ・
急性下痢は症状が著しく、脱水症を併発させる可能性があるので、冷たいものや刺激物を避け、微温湯・電解質水による水分補給や電解質の補給を行う。激しい嘔吐や発熱、腹痛などを伴う場合には感染性腸炎の可能性もあるので、速やかに医療機関へ受診する。 3)注意すべき点 ・慢性的に下痢が認められる場合で、粘血便、発熱、体重減少などがあるときは、医療機関に受診する。 血便(下血) 消化管などからの出血のため、便に血が混じる〜付着する状態。検査でないとわからないものから、便が真っ黒に見えるものまで様々です。概して上部消化管からの出血の場合は便が黒くなり、出血部位が肛門へ近づくほどに便への付着は赤くなります。 1)高齢者ゆえの特性 @ 痴呆性老人の場合、自分では訴えないので、介護者が便の状態や下着への付着、痔の有無等を観察することが発見につながります。また出血が多量の場合、貧血症状が出現することがあるので、あわせて観察が大切です。 A 薬剤による反応(黒色便)の場合もあります。(造血剤・アローゼン等) 2)基本的対応 ・原因疾患からのものなので、状況を記録し、速やかに医療機関へ受診します。大量の下血などの場合には緊急対応が必要です。 2 施設からのお知らせ 1. 福祉サービス第三者評価結果について 今年9月に、当施設の介護サービスの現状に対する福祉サービス第三者評価が行なわれました。福祉サービス第三者評価とは、市民が施設を利用するに当たり、施設を選択するための判断材料を提供できるよう、各事業所の介護サービスの状態を第三者評価機関がサービス評価を実施し、その結果を公表しているものです。また各事業者が評価結果をもとに自主的にサービス改善を進めるためのものとしての役割も果たしています。評価結果の詳細は以下のホームページに公表されております。ぜひ御覧下さい。 東京福祉ナビゲーション http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/ 2. 餅つき大会のお知らせ 早いもので、今年もあとひと月あまり。お正月を迎えるにあたり、毎年恒例の持ちつき大会を行ないます。つきたてのお餅は早速お年よりに召し上がって頂いたり、また伸し餅にしてお正月のお雑煮にと大活躍です。もちろん御参加いただいた皆様もお腹いっぱいどうぞ。お餅つきを観てみたい方、杵をふるってみたい方、餅つきをさせたらなかなかうるさい方、ただつきたてのお餅の味見をしてみたい方、老若男女、お子様も大歓迎です。ご家族様、ご近所の皆様、ぜひ御参加ください。 日時 12月26日(日) 午前9:00から約2時間 場所 カントリービラ青梅玄関前
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