■ あかぼこ山 27号 ■ 2004.01.01号
新年明けましておめでとうございます。本年も宜しく御願い申し上げます。 1 在宅介護教室より 今回は昨年10月に行いました在宅介護教室(「介護で気になる感染症」の第3回目「飛沫感染」)の中から、インフルエンザについての抜粋を掲載させていただきます。 インフルエンザ インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起きる呼吸器を中心にした感染症です。高熱、全身のだるさ、筋肉・関節の痛みを伴う全身症状の強い疾患です。合併症も起こしやすく、時には入院が必要となり、肺炎や脳炎などにより死にいたることもある感染症とし認識することが必要です。 1)インフルエンザウイルスの特徴
A型インフルエンザウイルスはわずかな変化が毎年のように起きるため、少しづつタイプが変わってきます。これを小変異といい、多くの人が何回もインフルエンザに感染するというのは、この変化に今までの記憶(抗体)では対抗しきれないからです。また、数年から数十年単位で突然別の型に変わることがあります。これを大変異といい、人類はこの新しい型のインフルエンザに対する抗体は持っていないため、多くの人々が感染、死者をも多数出すような地球規模での大流行となります。B型は、A型よりゆっくりした速度で連続的な抗原の変化をしています。(写真:東京都立衛生研究所) 2)流行時期と感染経路 わが国のインフルエンザは、毎年11月下旬から12月上旬ごろに発生が始まり、翌年の1〜3月ごろにその数が増加、4〜5月にかけて減少していくというパターンですが、流行の程度とピークの時期はその年によりやや異なります。感染経路は、直接の接触と、会話やくしゃみ、咳などに含まれる唾液やしぶきなどを介する飛沫感染が中心です。飛沫感染は、感染者から1m程度の以内の範囲で広がるもので、さらに距離を広げて感染する空気感染(飛沫核感染:麻疹・水疱瘡・結核など)とは異なります。インフルエンザはウィルスを含んだ唾液や鼻汁で汚染された物品を介して感染する場合もあり、その場合の感染力は維持されるものと考えられています。 3)症状 潜伏期間は感染後1〜3日、高熱、頭痛、全身の倦怠感、筋関節痛などが突然現れ、咳、鼻汁などの上気道炎症状がこれに続き、多くの人は、約一週間以内で軽快します。「かぜ」との違いは、急激に症状が現れることと、全身症状が強いことが特徴です。軽症のインフルエンザと「かぜ」を症状から区別することはできません。 4)怖いインフルエンザの合併症 (幼児を中心とした小児) 中耳炎、気管支炎、急性痙攣、ライ症候群、急性脳症、脳炎(インフルエンザ悩症)、肺炎 (高齢者) 肺炎、心筋炎、心膜炎、横紋筋融解症 ※ インフルエンザ悩症 主として6歳以下の小児に発症する。わが国では年間約200例が発症し、10〜30%が死亡、約25%が何らかの後遺症を残すと考えられています。症状は意識障害が最も多く、次いで痙攣、麻痺、嘔吐があります。頻度は少ないですが、「自分の手をかじる」「点いていないテレビを見て『猫が来る』『お花畑がある』と言う」「枕に頭を打ち付けキャーキャー叫ぶ」「赤ちゃんのようなしゃべり方でわけのわからないことを言う」などの異常行動が認められることも特徴と考えられています。検査所見は刻々と変化し、重症例では短時間で肝障害、腎障害、心筋障害、など、脳以外の臓器不全も急速に進行します。 5)高齢者への対応 インフルエンザによって高齢者が引き起こしがちな問題のひとつに「食欲不振」があります。食欲不振は、栄養状態を悪化させて免疫機能を落とし、種々の合併症を起こす原因となります。また、高齢者は若年者に比べて容易に脱水状態になり、全身への影響も強く現れます。小児および成人では、インフルエンザに罹患しても上気道の炎症で終わる事がほとんどですが、高齢者では、下気道まで容易に病変が達し、気管支炎や、肺炎を合併する事が多くあります。さらに、高齢者はほかの年齢層に比べて、慢性の呼吸器疾患、循環器疾患、糖尿病等を有する割合も多く、これらの基礎疾患がある場合には、基礎疾患を悪化させたり肺炎の合併率が高くなる事が知られています。高齢者のインフルエンザ罹患者の約25%すなわち4人に1人が肺炎を合併するとの報告もあります。 6)高齢者のインフルエンザ感染予防対策 @ 最も重要な予防対策は、「ワクチン接種」です。ワクチンを接種することで、以下のような事が期待されます。 ・ 接種者はインフルエンザに罹患しても症状は軽い ・ 非接種者に比べて有意に罹患者が少ない ・ ワクチンの副作用は、全身症状、局所症状ともにきわめて軽度 ※65歳以上の方の場合、公費の一部負担により、接種費用を軽減することが出来ます。 A 抗インフルエンザ薬の効果的な使用 ・ 罹患者に抗インフルエンザ薬を投与し、ウイルス量を減らす事で他者への感染を防ぐ。 ・ 高齢者に対し、抗インフルエンザ薬を予防投与する。 B 介護者への対応 ・ 介護者がインフルエンザに罹患しないよう、健康管理に留意する。 ・ 介護者に対し、ワクチン接種を励行する。 ・ インフルエンザに罹患した介護者は要介護者との接触を避ける。 ・ 風邪症状のある方の訪問を控えていただく。 7)インフルエンザワクチン接種 インフルエンザに罹患することにより重症化を予防する目的であるワクチンワクチン接種の効果は65歳以上の高齢者については1回接種で38〜55%の発病阻止効果、82%のインフルエンザによる死亡阻止効果があるとされています。殆どの方が接種可能ですが、以下の方々については医師にそのことを申し出てください。接種困難と判断されることがあります。 ・ 明らかな発熱(37・5℃以上)を呈している方。 ・ 重篤な急性疾患に罹患している事が明らかな方。 ・ 接種しようとする接種液の成分により、アナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)を呈した事が明らかな方。 ・ その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある方。 毎年ワクチン接種が可能になるのは10月過ぎ頃で、効果が現れるのは接種後2週間(2回接種の場合は、2回目の接種から2週間)を経過した頃からです。 ※ インフルエンザの診断が、より迅速、簡単に 新しい診断ツールとして、20分以内に結果が分かる迅速診断キットが発売されました。これは、インフルエンザウィルスが付着する部位にウイルスそのもの(成分)があるかどさうかを検出するものです。インフルエンザ ウイルスは、咽喉より、鼻で多く検出され、、また細胞に付着しているため、鼻咽頭用の綿棒を使って、鼻の奥をしっかりぬぐい、検体採取します。ただし、採取時期や流行の大ききさによって結果が異なります。 (以上) 2 子供たちとの交流
(粟田校長先生です)
3 在宅介護教室のお知らせ 日時 1月25日(日) 午後1:30〜3:00 テーマ 排泄介護の実際とそのポイント (ご参加希望の方は当日1階窓口までお越しください。)
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