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あかぼこ山

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あかぼこ山 28号

2004.03.01号

1 在宅介護教室より

 在宅介護教室の今年のテーマは「排泄介護の実際とそのポイント」です。予定では(1月:「排泄の視点」・4月:「排泄介護の各場面とそのケア」@・7月:「排泄介護の各場面とそのケア」A・10月:「排泄障害と疾患」)となっております。皆様からは「実際の場面でどのようにすればいいのか。」という声を多数伺っております。特に4月と7月には、出来るだけ具体的な場面での基本的手法と工夫や留意点について取り上げてまいりたいと考えておりますので、ご活用いただけますよう宜しく御願い致します。今回は1月に概論的に行いました「排泄の視点」について、触れてまいりたいと思います。

 

1.生理機能からみた排泄

人はその生命を維持するために必要な物質を摂取し、それを消化・吸収すると共に、体内で不要となった代謝産物や有害物を体外に排出しています。その排出する働きを排泄といいます。飲食物として摂取した物質は体内で代謝過程を経た後、その終末生成物である尿素、無機塩類、水は腎臓で尿となり、膀胱から尿道を通って体外へ排出されます。また食物の不消化物や腸内細菌による生成物(ガスなど)、あるいは腸壁から脱落した上皮細胞などは糞便として肛門から排出されます。さらに消化・吸収された糖質は体内で燃焼し、その生成物である二酸化炭素(炭酸ガス)は呼吸作用によって肺から排出し、塩分などの無機塩類と水は汗として皮膚から排出されます。月経も子宮からの排出物です。このように人は排尿、排便、呼吸、発汗、月経などさまざまな排池作用を営みながら生きているのであって、排泄は生命維持に欠かすことのできない重要な生理作用であり、基本的な欲求であります。

 

1)排尿の仕組み

 尿は血液が腎臓でろ過され、不要物を排出するための生成物として作られ、膀胱に貯留されます。排尿は尿道と膀胱の筋肉の収縮のバランスと、それを司っている神経によって調節されています。普段は膀胱を構成している筋肉(排尿筋)が緩んで尿を貯め、尿道などの括約筋とパッキング作用を持つ尿道の粘膜とで漏れないようにしています。尿が膀胱に貯まってくると、その感覚が大脳に伝わります。これが尿意です。排尿の指令が神経を通じて膀胱に伝わると、排尿筋が収縮して尿道の筋肉がゆるみ、排尿の態勢が整います。そこで尿道の出口にある括約筋を自分の意思で緩めることで、はじめて排尿されるわけです。

 尿は正常な健康成人で1日に1000〜1500ml作られ、1日に5〜7回(夜間は0〜1回)排泄されます。この仕組みのどこかが損なわれると快適な排尿ができなくなります。いわゆる排尿障害がこれです。高齢者になると、末梢神経や中枢神経の働きが鈍くなり、排尿筋の調節がうまくゆかなくなる傾向が出てきます。そのため頻繁に排尿筋が収縮して、尿が少ししか貯まっていないのに尿意を感じる頻尿や、尿意切迫感、尿失禁が起きやすくなります。一方、パッキングの働きをしている粘膜が萎縮してぴったりと閉じづらくなったり、尿道括約筋の収縮力が衰えると尿漏れの原因となります。また、老化によって利尿を調節しているホルモンのバランスが崩れ、夜間に作られる尿量が増えて、夜中に何度もトイレに立つようになります。高齢者は膀胱の収縮力が弱くなっているため、一度に尿を出しきれず、若年者では殆ど残らない残尿が100mlにも達することがあるので、出してもまたすぐに尿が貯まり、尿意を覚えるのです。また、膀胱そのものの容量も成人が5〜600mlであるのに対し、200ml前後と少なくなっているのもその一因と言うことが出来ます。なお男性では膀胱の出口で尿道をとりまいている前立腺が肥大して尿の出が悪くなったり、全く尿が出なくなる尿閉を起こすことがあります。

 

2)排便の仕組み

口から取りいれた食べ物を胃で消化し、次に小腸に移行して胃で消化されなかった脂肪分などを膵液や胆汁の力を借りてさらに消化します。ほとんど液状となった食べ物は長い小腸を通過しながら栄養分を吸収され、4〜6時間で大腸の始まりである回盲部から上行結腸に入ります。大腸を通過する時、水分が再吸収され、6〜7時間で半流動状態となって横行結腸へ、さらに9〜11時間で次第に粥状となり、下行結腸下部で固形化し、12〜15時間で直腸に達します。ここにたまった便が腸壁の神経を刺激して脳に伝え、それを受けて脳が排便の指令を出し、腸の運動を高めると同時に、自分の意思で腹筋を収縮し、肛門の括約筋を開くことによって便を体外に排出します。便が肛門に達するまでにおよそ18時間、個人差を入れると2472時間かかります。

 排便に関する障害には排尿と同じように便失禁から、便秘とそれに伴う排便痛や、便秘がひどくなって起る腸閉塞までさまざまなタイプがあります。便はふつう1日に1〜2回といわれていますが、個人差が大きく、2〜3日に1回の人もあれば、1日数回に及ぶ人もあります。便の性状が普通で排便に伴う苦痛や不快感がなければ回数は問題ありません。一応、目安として72時間(3日)以上排便がなく、固い便がつまっている状態を便秘といいます。下行結腸から直腸にかけてとどまっている時間が長ければ長いほど、便の中の水分は再吸収で失われ、固くなるわけです。寝たきりの老年者では便意感覚が低下しているため、重症の便秘になると腸閉塞を起こすこともあります。反対に長い間便が移動しないでいると、その圧力で結腸粘膜の刺激を起こし、粘液性の下痢が出現することもあります。その場合は同時に尿失禁を誘発したり、増強させたりしやすくなります。

 便秘の原因としては、

@     老年者の胃液分泌の低下。

A     胃酸の減少。

B     腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)の減少。

C     腹筋緊張の低下。

などがあり、また老年者ではやわらかいものばかり欲しがったり、食べさせたりすることから、繊維不足となることも便秘をおこしやすい条件になります。その他、痴呆、精神病、意識障害では、排便意識が低下または消失して便秘になりやすく、さらに便秘が不安、不穏、錯乱などの精神症状を増強する場合もあります。便失禁は尿の場合と同様、老化による排便抑制力の低下、消失、肛門括約筋の弛緩が主な原因と考えられます。

(以上)

2 施設だより

@       節分                        春を迎える節分には、毎年私どもの施設でも豆まきを行います。今年は3名の年女の方々が、昼食時に裃姿で舞台の壇上から精一杯の大きな声を出して豆をまきました。ところで通常節分には「歳の数だけ豆を食べる」ですが、当施設の方々にとって歳の数の豆を食べることには相当の困難が伴います。ですから「歳の数だけ豆を食べる」のではなく「食べた数だけ歳をとる」ということになります。ですから十九、二十歳の方々ばかりのとても若々しい節分になります。そして午後には職員が扮装した豆まきが始まります。私どもの豆まきはなぜか鬼ばかりでなく七福神や白うさぎなどあまり節分に関係ないキャラクターが登場し、鬼一団と激しい攻防を繰り広げます。そのやり取りは次第に白熱の度を増してゆき、ついには鬼の金棒を奪い取った寿老人が大黒天をぶん殴るといった光景に発展すると、見ているお年寄りも口あんぐり、爆笑のあまり本当に心臓が止まるのではと心配してしまうほどの盛況でした。

A      在宅介護教室

 日時   4月25日(日)午後1:30〜3:00

 場所   カントリービラ青梅  ( 午後1:10に東青梅駅南口に送迎車をお出し致します。 )

 テーマ  排泄介護の実際とそのポイントA 〜排泄介護の手順と工夫・留意点〜

       前回は排泄に関する概念的な整理を行いましたが、今回は作業としての排泄介護の立場から取り上げてまいります。主要な排泄介護作業の手順と留意点に触れながら、実際の場面での困った事例や疑問点についてなど、一緒に考えて参りたいと思います。多くの方のご参加をお待ち申し上げております。

B ボランティアさんの募集

1)  外出行事のお手伝い

     3月25日(観梅)、4月8日(お花見)の車椅子押しなど。どちらも午前9時頃から午後1時頃までです。

     ドライブのお手伝い(毎月第3木曜の9:30〜11:30)

2)  クラブ活動のお手伝い

     生け花クラブ(日曜 午前9:30〜10:30)、ゲームクラブ(土曜 午後2:00〜3:00)その他。

3)  車椅子清掃

     随時対応させていただきます。簡単な清掃作業です。

4)  ホーム喫茶のお手伝い

     毎月第3土曜日のホーム喫茶で、模擬店のお手伝いをしていただければと思います。(午前・午後)

5)  お茶飲みの仲間

     特に何をするということではありませんが、デイルームでそこにいる方々と一緒にテレビを見ながらお茶を飲んでいるといった具合 です。「話し相手をつとめる。」までなさらなくても、そこにいて「気が向いたら世間話をしてみる。」程度で結構です。

C 寝たきり相談

 ご家族、ご親族で「寝たきり」の状態になられた方がいらっしゃって、お困りのことがございましたら、お電話でも結構ですのでお気軽にご相談ください。(担当:比留間・小嶋まで)


特別養護老人ホーム カントリービラ青梅